こんにちは。院長の小濱です。
今日は「にゃん・にゃん・にゃん」で「ねこの日」ですね。
というわけで、全く関係のない犬の「乳歯」のお話です。
犬も猫も人間同様、幼少期は乳歯が生えてきます。
多くは6~7か月くらいで永久歯に生え変わってしまいます。
猫や中型犬以上ではほとんど問題なく生え変わってしまうのですが、どういうわけか小型犬はこの乳歯が残ってしまうことが多いようです。
特に犬歯と切歯(門歯)は乳歯遺残が頻発します。
乳歯と永久歯が同時に生えた状態を放置すると、永久歯の邪魔になって不正咬合(嚙み合わせが悪くなる)をおこしたり、乳歯と永久歯が密集するために歯垢や歯石も付着しやすくなります。
結果的に早い段階で歯周病が発生することになります。
遺残した乳歯はほとんどの場合、人工的に抜歯が必要になります。
決して無麻酔ではできません。
見た目以上に根っこは長いですし、折れやすいのである意味永久歯よりも丁寧な扱いが必要です。
僕の基準は8~10か月齢で残っていた場合は、まず自然に抜けません。去勢もしくは避妊手術と同時に実施をお勧めします。
この写真はオーナーさんのご厚意で乳歯抜歯のビフォアーアフターを送ってくださったものです。
上が抜歯前の写真です。約8か月齢でした。
切歯は全部で6本ですが1本余計な乳歯が永久歯と折り重なるように混在してます(矢印)。
手前の1本を抜歯して1か月後くらいの写真が下です。
抜歯直後はもちろん永久歯が本来の場所より奥に生えていましたが、ちゃんと自然に矯正されています。
この子はほかに合計4本抜歯しました。
これも放置した期間が長ければ長いほど矯正はされにくくなりますが、いつになっても抜歯しておくに越したことはありません。
今一度、愛犬のお口の中、チェックしてみてくださいね。
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